県政調査 報告 山形・宮城・福島 その2
みなさん、こんにちは。きしべ都です。
県政調査の2日目は
東北大学を中心とした産官学公による鳴子温泉エネルギー活用プロジェクト
東日本大震災の復興とエネルギー問題を克服する
再生可能エネルギーを中心とした地域エネルギー管理システムの研究です。
まずは鳴子温泉エネルギー活用プロジェクトのひとつ、
温泉熱利用バイナリー発電システムの実証実験場へ。
東北大木下睦准教授から、
効率的で環境調和型のマイクロバイナリー発電のとりくみを伺いました。
水より沸点の低い液体、ここではアンモニアを使用して
温泉熱を利用して気化させ、タービンを回し発電するというものです。
アンモニア水は混合を変えられる利点が有り、
温度や、湧出量、泉質の異なるさまざまな熱源に対応できるそうです。
この鳴子では全国に11ある温泉の種類のうち9種があり
様々に実証実験が行われています。
温泉熱バイナリーと合わせてソーラーパネルも併設、
太陽光発電も行い、電気自動車の充電や温室への利用も試みています。
温泉熱と発電を利用したスマートグリーンハウス
温室ではイチゴやパイナップル、熱帯フルーツの栽培実験も。
冬の山形で 再生可能エネルギーでつくった熱帯フルーツいただきました。
甘くて美味しかったです。
ここもまた、再生エネルギーを中心とした地域エネルギーと移動体を融合したエネルギー管理システムのひとつのプロジェクトです。
鳴子温泉駅近く、ゆめぐり駐車場では
温泉熱を利用した生ゴミからのバイオマスエネルギーの
エネ・カフェ メタンに観光客の皆さんが楽しげに立ち寄られています。
「エネ・カフェ・メタン」は温泉熱を活用し生ゴミの発酵によって作られたバイオガスを
エネルギー源としてお茶を提供しています。
ここもまた東北大学の取組で東北復興次世代エネルギー研究開発プロジェクトの一環です。
生ゴミ120㌘でメタンガスで一杯分のお湯が沸かせるということで、
ゴミを捨てに来たら、隣のカフェでお茶が飲めるシステム。
毎日朝立ち寄られる常連さんもおられるとか。
今日は温泉熱を利用したドライえのき茸のお茶いたただいています。
因みにカフェの湯沸かしもガス灯もゴミからのメタンガス使用です。
副産物の液肥も好評です。
生ゴミ、廃棄物対策がエネルギーになる
毎分2トンの豊富な温泉の活用
そして、地域の観光客の憩いの場の提供
担当されている東北大の多田千佳准教授にはお目にかかれませんでしたが、
環境に易しい循環型社会のモデルをお茶を味わいながら体感できます。
各地の温泉地でも取り入れられるといいなあ。